東日本を襲った大地震から半年が過ぎたが、被災地は未だその爪跡の癒えないところが数多くある。
過去の津波被害から想定して高い防潮堤を築いて備えた町も、それを乗り越えた大津波に飲み込まれ、人間の想像をはるかに超えた自然の力を思い知らされることになってしまった。
直後からいろいろな多くの方々がボランティアとして被災地へ駆けつけ、励ましながら必要な支援を惜しまずやり続けている。また、被災した方々が前向きに歩き出している姿をニュースで知り、それを見る私の方が勇気づけられることもあった。
そして今、実りの秋を迎え、震災さえなければとあらためてその痛みを強くしている方々も多いと思う。被災の事情も皆違うので、解決したい問題も異なり、求められる支援も様々なはずだ。
これから先、街の復興が少しずつ進んでも、一人ひとりの心の中にある戸惑いや悲しみ、怒り、後悔、無力感、不平等感など否定的な感情は目には見えにくい分、外からは気づかれにくく、一人しこりのように持ち続けることもあるのではないかと気がかりに思う。
私にもこれまで福島県へのスクールカウンセラー派遣募集が何度かあったが、未だ応えていない。都合がつかなかっただけでなく、一体何ができるのかなという不安も多少あった。
しかし、今後微力ながらも出来る範囲で機会を見つけ、何らかの形で役に立ちたいと考えている。
スクールカウンセラーの仕事もしているので、夏は一区切りつく大切な時です。
日頃なかなか手がつけられないことも、まとまった時間を利用して取り組めるチャンスです。
今夏は教員対象に傾聴訓練、家族援助者にはコミュニケーションスキルなどの研修をしましたが、今後の研修をより充実させ、展開させるための勉強を夏休み中にしようと思いました。
方法としては、研修会に参加したり、これまでの受講したレジュメやノートで復習したりで、今後の研修内容に新たに取り入れ、生かしたいと考えました。しかし、まだまだ工夫が必要で秋に持ち越しそうです。
でも、このような研鑽はカウンセラーとして、ファシリテーターとしては当然のことであり、これからも継続していかなければとあらためて思っているところです。
さて、写真は7月末の蒸し暑い頃、最寄り駅の生け花です。
野バラ、女郎花、桔梗、楓、薄を籠いけにしました。
季節の先取りで見た目に涼風を感じるようにと願ったのですが、いかがでしょうか。
春風に誘われて木々の梢に新芽が吹き始めました。
日に日に春めいてきている時に季節外れもいいところのお正月の話を聞いてください。
年末30日から年明けの3日まで地元JR駅の花席に花を活けました。
たまたま年2回ほどまわってくる駅の花当番がお正月に当たっただけのことでしたが、初詣客でにぎわう駅で普段よりたくさんの人に見られると思うとちょっとうれしい気分になり、新年にふさわしい花を活けたいと2か月前からいろいろ考えました。
花器を何にしようか、花の取り合わせは何がよいかしらなど、ただ「素敵な花ね」と思われたくて、あれこれイメージしながら落ち着かない日々を過ごしました。
迷いながらも最終的には中国の文人好みの器に南天、水仙、白椿を活け、そばに仏手柑を置き合わせ、これぞというくらいお正月らしいおめでたい取り合わせで仕上げました。
さて、活け手としてはその反応が気になるところです。毎日水やりに行きながらちょっと離れた所から見ているのですが、そこは待ち合わせにちょうど良い場所らしく皆さん花に背を向けて立ち、その人垣で花などかき分けないと見えないのでした。
そのせいか私の手帳にはその花の写真が今もはさんであり、友人などに機会があると見てもらっていますが、花は季節感が大事、時は春ですね。
(写真をクリックすると、少し大きな画像をご覧いただけます。)
先のご質問のコメントとして考えた。
家族心理士も学校心理士もクライエントに対する姿勢は臨床心理士と違いはないが、その専門性に前者二つに違いはある。
学校心理士は一口で言うと「児童生徒と学校教育を支援する仕事」で、心理教育的なアセスメント、コンサルテーションとコーディネーション、カウンセリングなどが中心となる仕事である。家族心理士は、「家族を相互関連的にも捉え援助する仕事」で、家族関係の調整や、健康な家族をつくるための助言、指導、啓蒙活動などの取り組みをする。
私はこれら学んだことを統合して個人の問題も個人の内的プロセスとしてだけでなく、家族システム、そしてその家族を取り巻くシステムも一連のシステムとらえ、それぞれの関係性の中での問題としても理解しようとする。そして、それらの視点に立ちながらクライエントのニーズに合わせ取り組みたいと考える。
例えば、先のご質問のいじめはそれだけを見ると、被害者、加害者に限定された人間関係の問題であるととらえることができる。被害者の心理状態となりやすい孤立感、無力感、不当感、不信感は大人になっても対人関係に影響するので、解決に向けた早急な対応と手当てが求められる。自信が持てない、自己肯定感がないなどの相談の中に子供のころのいじめられた経験を聞くからだ。
対応としては、いじめ被害者の訴えを受け止め、状況を把握し、当人のニーズを確認しながら学校での方策について学校と連携をとったり、家庭の協力をお願いしたりする。つまり、一連のシステムの中でのこととしてしての取り組んでいく必要も出てくるのである。
自殺に至るようなケースについては、その経験もないし、大きな問題なのでご質問に答えることは簡単ではなく控えた。
コミュニケーションとは、情報、意思の伝達という意味ですが、それはお互いに相手の話しを聴くことからスタートします。それは家族や友達との関係に限らず、職場内やその他あらゆる場面での対人関係において共通することです。
「聴く」は、中国の古い文字では耳を突き出して、心を一つにして、相手の伝える言語、非言語のメッセージを理解することを意味しています。そう言われてみるとなるほどと思いますが、あらためて語源から自らのコミュニケーション力を振り返るこの頃です。
最近のコメント
中村 睦 on 心理士の仕事: 石井様 ご丁寧にお
でんでん工房 中村 on はじめまして。: 石井 孝子様、お久し
石井 孝子 on はじめまして。: 中村さま、お久しぶ
でんでん工房 中村です。 on はじめまして。: コミュニケーション
石井 孝子 on はじめまして。: 「味覚」では、舌から
でんでん工房 中村 睦 on はじめまして。: 最近、「切れる」とい